西洋絵画 どこから見るか?(2025年4月18日)

上野の西洋美術館で開催されている「西洋絵画 どこから見るか?ールネッサンスから印象派まで」を友人を誘って見に行きました。昨年12月に行ったモネ展ほど混んでいなくて良かった。

第1章  ルネサンス
「父なる神と天使」 ジョット
なぜ三角か? 三位一体を表すのか?
「聖母戴冠」 ルカ・シニョレッリ
下の半円もあるのかな?
「マグダラのマリアの回心」 ベルナルディーノ・ルイーニ
マリアがキリストに塗った香油を持ち、姉のマルタがマリアの罪深い象徴の首飾りを指さす。
「洗礼者聖ヨハネの首を持つサロメ」 ティツィアーノ・ヴぇチェリオと工房
左横にいるのはヨハネを憎むへロディア(サロメの母)
「男性の肖像」 ジョルジョーネ
飾らないありのままの肖像画は革新的!
左「老人の肖像」 右「ダヴィデを装った若い男の肖像」 ヤコボ・ティントレット
流麗な筆遣いによりダイナミズムを導入、生き生きとした人間像を獲得した。
「キリストの捕縛」 ヒエロニムス・ボス(の工房)
この邪悪な表情、一度見たら忘れられない!
「三連祭壇画:キリスト磔刑」 ヨース・ファン・クレーフェ
「アレクサンドリアの聖カタリナの神秘の結婚」 フランクフルトの画家

第2章  バロック
「果物籠と猟鳥のある静物」 ファン・バン・デル・アメン
フランドルの静物画由来の華やかさと装飾性を兼ね備えています。
「マルメロ・キャベツ・メロンとキュウリのある静物」 ファン・サンチェス・コターン
厳粛性と神秘性で満たされたこのジャンル(スペインの静物画)の最高傑作
「懺悔する聖ペテロ」  エル・グレゴ
引き延ばされた人体、神秘的な劇的で光で表現されています。
「聖ドミニクス」 フランシスコ・スルバラン
彫刻と見まごうような実在感!
「聖母子と聖ヨハネ」 フランシスコ・スルバラン
聖ヤハネがゴシキヒワという小鳥を差し出しています。
「ゴリアテの首を持つダヴィデ」 アントニオ・デ・ベリス
勝利したのに、この表情。なぜ・・・?
「ゴリアテの首を持つダヴィデ」 グエルチーノ
右手を胸にあてているのは神への感謝を示すものと考えられています。
「キリストの捕縛」 バルトロメオ・マンフレーディ
劇的な明暗に注目! カラバッチョ絵画の典型
「スザンナと長老たち」 ジュゼッペ・デ・リベーラ
激しい明暗効果とダイナミックな構図はカラバッチョの影響
「眠る二人の子ども」 ペーテル・パウル・ルーベンス
モデルは画家の姪クララと甥フィリプス
「花環の中の聖家族」
ダニエル・セーヘルス、エラスムス・クエリヌス
白い薔薇は聖母の純潔を表す。
「花環の中の聖母子」
ダニエル・セーヘルス、コルネリス・スフート
花の周りの蝶はキリストの復活の象徴
「シャボン玉を吹く少年と静物」 ヘーラウト・ダウ
砂時計や骸骨など虚栄を表すモチーフが数多く描かれています。
「果物籠のある静物」  コルネリス・デ・ヘーム
溢れんばかりのモチーフを並べるのはフランドル絵画の伝統
「座る女性のいる室内」 ヤコーブス・フレル
左側の窓から日が差し込む典型的なオランダの居間に女性が腰かけています。
フェルメールに影響を与えた可能性が指摘されています。
「少女の肖像」 ニコラース・マース
少女が両手で水しぶきを受けている泉は純真さと生命を表しています。

第3章  18世紀
「ヴェネティア、サンマルコ広場から望むモーロ岸壁」 ベルナルド・ベレット
造幣局、図書館などの風景を旅のお土産にアイコニックな1枚をどうぞ
「南側から望むカナル・グランデとリアルト橋」 フランチェスコ・グアルディ
「不謹慎な殿方」 ピエトロ・ロンギ
身支度中の女性を覗く行儀の悪さを描いています。
「賭博場」 ジュゼッペ・デ・ゴッビス  ↑マウスオン
公認の賭博場を舞台に繰り広げらた男女の駆け引きを描いています。
「ポティエ・ド・ジェヴユル枢機卿エティエンヌ=ルネ」
ボンベオ・ジローラモ・バトーニ
「スペイン親王ルイス・デ・ボルボンの肖像」
アントン・ラファエル・メングス
「自画像」 マリー=ガブリエル・カペ
デッサン用のチョークホルダーを片手にイーゼルの前に晴れやかに佇んでいます。
「夫人の肖像」 マリー=ギュミーヌ・ブノワ
古代風のシュミーズドレスを身に着けたモデルの姿は新古典主義の理想と合致しています。

第4章  19世紀
「小川のほとり」
ウイリアム=アドルフ・ブーグロー
理想の少女のハッと息を飲む瞳
「羊飼いの少女」
ウイリアム=アドルフ・ブーグロー
伝統的なポーズで理想化された姿
   
絵だけを鑑賞しているだけより、説明を読んで絵を見て又説明を読んでと大変疲れる展覧会です。
次はトーハク庭園